こんにちは、Pandaです。
中国語文法の一番基礎となる部分、それは「基本文型(三大文型)」です。
基本文型を理解しないことには、中国語の文の構造を読み解けません。
そこで当記事では、中国語学習者がはじめに押さえておきたい「中国語の基本形」と「三大文型の構造」について解説します。
基礎を頭に叩き込んで、中国語文法の土台を築いていきましょう。
- 中国語の基本形
- 中国語の三大文型の構造
①名詞文
②形容詞文
③動詞文
中国語の基本形(「主語」+「述語」)
基本的に中国語の文は「主語」+「述語」から構成されています。
述語ってなに?
「述語」とは、主語(人 / 事物 / 場所 / 時間)以外の要素のこと。
例えば、人やものの、
- 動作:〜する
- 状態:〜である
- 存在:〜にいる(ある)
- 評価:可愛い/賢い/優しいなど
- 感情:イライラする/楽しい/悲しいなど
- 感覚:分かる/気づく
などが「述語」にあたりますよ。
そもそも「主語(人/もの)」だけでは、相手に正確な情報を伝えられないですよね。
「何をするのか?」「どんな状態なのか?」「どこにいる(ある)のか?」まで言って、ようやく聞き手は内容を理解できます。
「主語」と「述語」はセットで使うと覚えておきましょう。
会話では「述語」が省略されることがあるよ!
中国語の三大文型の構造
以上を踏まえて、次に中国語の三大文型について解説しますね。
中国語の文型は大きく分けると、下記の3つに分類されます。
- 名詞述語文
- 形容詞述語文
- 動詞述語文
述語のメインが名詞なら「名詞述語文」、形容詞なら「形容詞述語文」、動詞なら「動詞述語文」となります。
ここからは便宜上、名詞述語文=名詞文、形容詞述語文=形容詞文、動詞述語文=動詞文とよびますね。
名詞文
名詞文とは、主語(人・事物)を説明・判断する文です。
例1)我是日本人。
wǒ shì rìběn rén.
(私は日本人です)
例2)今天是星期三。
jīntiān shì xīngqīsān.
(今日は水曜日です)
このように名詞文では、主語と述語を「是」でつなぎます。
形容詞文
形容詞文とは、人やものを評価したり、人やもののイメージを伝える文です。
例3)她很漂亮。
tā hěn piàoliang.
(彼女は綺麗だ)
例4)这个拉面非常辣。
zhège lāmiàn fēicháng là.
(このラーメンは辛い)
形容詞文を作る際に注意すべき点は、「形容詞」の前に必ず「程度を表す副詞(很 / 非常など)」を置くということ。
「很 / 非常」を省くと、比較のニュアンスを持つ文になってしまいます。
例3-2)她很漂亮。
(彼女は(他の人より)綺麗だ)
例4-2)这个拉面非常辣。
(このラーメンは(他のより)辛い)
「很」「非常」があるかないかで意味が大きく異なりますよね。
単に「人・もの」への評価をくだすときは「程度副詞」をつけ忘れないようにしましょう。
動詞文
動詞文とは、人やものの動作・状態・感情などを表す文です。
例5)我睡觉。
wǒ shuìjiào.
(私は寝ます)
例6)我知道。
Wǒ zhīdào.
(私は知っている)
目的語を1つ含む動詞文の形
動詞文は、主語と動詞のみで完結することは少なく、ほとんどのケースで目的語をともないます。
まずは目的語を1つとるパターンから見ていきましょう。
目的語を1つ含む動詞文の文型と意味は下記の通り。
文型:S(主語) + V(動詞) + O(目的語)
意味:SがOをVする / SがOがVだ
目的語には「①名詞」「②動詞フレーズ」「③短い文」のいずれかが置かれます。
目的語 =「名詞」のパターン
例7)我买一个苹果。
wǒ mǎi yígè píngguǒ.
(りんごを1つ買う)
例8)她会说中文。
tā huì shuō zhōngwén.
(彼女は中国語を話せる)
目的語 =「動詞フレーズ」のパターン
感情を表す動詞文の場合は、うしろに動詞フレーズを続けられます。
「動詞」+「目的語」で構成されるフレーズ。
例9)我喜欢看电影。
wǒ xǐhuān kàn diànyǐng.
(私は映画を見るのが好きだ)
例10)我很高兴认识你。
wǒ hěn gāoxìng rènshì nǐ.
(君に会えて嬉しい)
目的語 =「短い文」のパターン
例11)我不知道他为什么这么说。
wǒ bù zhīdào tā wèishéme zhème shuō.
(彼がなぜそんなことを言ったのかわからない)
例12)我看过他出演的电影。
wǒ kànguò tā chūyǎn de diànyǐng.
(彼が出演している映画を見たことがある)
次に目的語を2つとるパターンを見てみよう。
目的語を2つ含む動詞文の形
目的語が2つある動詞文の文型と意味は下記の通り。
文型:S(主語) + V(動詞) + O1(目的語1) + O2(目的語2)
意味:SがO1(人)にO2(もの)をVする
例文をいくつか紹介しますね。
例13)我问你一个问题。
wǒ wèn nǐ yígè wèntí.
(ひとつ聞きたいことがあるんだけど)
例14)我给你一支笔。
wǒ gěi nǐ yì zhī bǐ.
(あなたに1本のペンをあげる)
例15)我教我妹妹中文。
wǒ jiào wǒ mèimei zhōngwén.
(妹に中国語を教える)
上記の例文の動詞「问」「给」「教」はすべて、動作の受け手を必要とする動詞。
「動作の受け手(誰に?)」と「動作の対象(何を?)」の2つの要素が必要なので、目的語を2つとるというわけですね。
目的語の順番は英語の第4文型と同じく、「人(誰に?)」→「もの(何を?)」の順になります。
目的語を2つとれる動詞の例
- 给:あげる/もらう
- 发(给):送る
- 还(给):返す
- 借:借りる
- 借(给):貸す
- 问:尋ねる/聞く
- 教:教える
- 告诉:教える/言う
動詞文のパターン
最後に「動詞文」の種類を紹介します。
動詞文には大きく分けて、
- 動作を表す動詞文
- 状態を表す動詞文
- 感情を表す動詞文
- 感覚を表す動詞文
- 存在・現象を表す動詞文
- 所有を表す動詞文
の6種類がありますよ。
①動作を表す動詞文
例16)我吃饭了。
wǒ chīfàn le,
(ご飯を食べた)
・去 (行く) / 来 (来る)
・吃 (食べる) / 喝 (飲む)
・给 (あげる/もらう)
・说 (言う) / 听 (聞く) / 读 (読む) / 写 (書く)
・走 (歩く) / 跑 (走る)
・睡觉 (寝る) / 起床 (起きる)
・开 (開く/つける) / 关 (閉じる/消す)
②状態を表す動詞文
例17)我属于羽毛球社团。
wǒ shǔyú yǔmáoqiú shètuán,
(私はバドミントンサークルに所属している)
・属于 (〜に属する)
・好像 (〜のようだ)
・擅长(〜が得意)
③感情を表す動詞文
例18)我喜欢中国文化。
wǒ xǐhuān zhōngguó wénhuà,
(中国の文化が好きだ)
・喜欢 (好き) / 讨厌 (嫌い)
・害怕 (怖がる)
・震惊 (びっくりする)
・高兴 (喜ぶ)
・享受 (楽しむ)
④感覚を表す動詞文
例19)我知道她的名字。
wǒ zhīdào tā de míngzì.
(彼女を知っている)
・知道 / 明白 / 懂 (分かる)
・觉得 / 认为 / 以为 (思う)
・想 (考える)
⑤存在を表す動詞文
例20)他们在教室里。
tāmen zài jiàoshì lǐ.
(彼らは教室にいる)
・在 / 有 (〜にいる / 〜にある)
・出现 / 消失 (現れる / 消える)
・发生 (〜が起きる) / 下 (〜が降る)
⑥所有を表す動詞文
例21)我有一个哥哥。
wǒ yǒu yīgè gēgē.
(兄が1人います)
所有を表す動詞は「有」のみです。
まとめ
今回は「中国語の基本形」と「三大文型の役割・構造」をそれぞれ解説しました。
最後にもう一度おさらいしましょう。
- 主語 + 述語
三大文型の役割・構造
役割 | 文の形 | |
---|---|---|
名詞文 | 人やものを判断・説明する | 主語 + 是 + 名詞 |
形容詞文 | 人やものを評価する 人やもののイメージを示す | 主語 + (很/非常) + 形容詞 |
動詞文 | 人やものの動作・状態・感情 などを表す | ①主語 + 動詞 ②主語 + 動詞 + 目的語 ③主語 + 動詞 + 目的語1 + 目的語2 |
今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとう!
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