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中国語を話せるようになるまでにかかる時間【3つの観点から考察】

中国語を話せるようになるまでにはどれくらい時間がかかるのかな?目安が知りたい。

今回はこんな悩みにお答えするよ!

この記事でわかること
  • 中国語習得にかかる時間・期間の目安
この記事を書いた人

Panda

  • チャイラボ 運営者
  • 中国語学習歴4年
  • 日本生まれ日本育ちの
    純ジャパ
  • これまでに話した中国人500人以上

何時間勉強すれば中国語が話せるようになるのかは気になるポイントだと思います。

結論から言うと、

  • 1日にどれくらい学習に時間を費やせるか?
  • 言語能力は高いほうか?低いほうか?
  • どんな環境で学習しているか?

によって上達スピードは変わってくるので、一概に「〇〇時間」とは言えません。

とはいえ、学習の計画を立てるためにも、大まかな学習時間の目安は知っておきたいですよね。

そこで当記事では、中国語の習得に必要なおよその時間を、3つの観点から考察します。

客観的なデータをもとに、自らの経験・見解を交えて考察しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

中国語習得にかかる時間の目安

中国語習得にかかる時間の目安

今回使用する資料は下記の3つです。

  • HSKの各級の一覧表
  • 中検の各級の一覧表
  • FSIが公開しているデータ

では、順番に考察していきますね。

【考察①】HSKのレベルから考える

まずはHSK(汉语水平考试)のレベルを元に考えてみます。

HSKとは?

中国政府が唯一認定している中国語検定。

留学や就職でプラスになる資格のため、日本・世界で最も受講者が多い。

HSKには「(1)筆記試験」と「(2)口頭試験」の2つのテストがありますが、ここでは「スピーキング力」をはかる後者を用います。

HSK 口頭試験 各級の一覧表
HSK 口頭試験 各級の一覧表
HSK公式サイトより画像を拝借)

日常会話レベルに達するまでの時間

HSK口頭試験で言うと、中級レベルが「日常会話レベル」に相当します。

「試験の程度」の欄を見ると、中級レベルは、

週に2〜3時間の学習を2年程度行った学習者に適している

と書かれています。

つまり、

3(時間) × 52(週間) × 2(年) = 312時間

くらい学習すれば、中級レベルに到達できる計算になりますね。

ただ、正直なところ、300時間で日常会話レベルに達するのはほぼほぼ無理です。

個人的には、最低でも800〜1,000時間は必要かなって思ってます。

流暢に話せるようになるまでの時間

上記の表によると、HSK口頭試験の高級は、

「流暢に自分の意見を表現することができるレベル」

とされています。

個人的な見解としては、このレベルに達するには少なくとも2,000時間はかかりますね。

その証拠として、私は4年以上中国語を学んでいるにも関わらず、いまだペラペラの状態にはなってません。

類まれなるセンスを持つ天才なら、1,000時間以内の学習でも到達可能かもしれませんですが、大半の人は無理です。

ペラペラになるには「2,000時間」は必要と肝に銘じておきましょう。

【考察②】中検のレベルから考える

続いて、中検のレベルをもとに考えてみます。

中検とは?

日本語を母語とする学習者を対象とした試験。

最近では社会的評価が高まり、大学では交換留学の選抜基準や、企業では採用条件・人事評価にも活用されている。

中検 各級の認定基準
中検の各級の認定基準
(サイト「日本中国語検定協会」から画像を拝借)

日常会話レベルに達するまでの時間

みなさんがイメージする「日常会話レベル」は、中検の「2級レベル」にあたります。

3級合格に必要な学習時間の目安は「大学の第二外国語の授業2年分(約200時間)」。

そこから考えると、「500時間ほど」勉強すれば2級レベルに到達すると予想できますね。

ビジネスレベルに達するまでの時間

中国語で仕事ができるようになるには、最低でも準1級程度の中国語スキルが必要。

上記の表によれば、準1級の基準は、

社会生活に必要な中国語を基本的に習得し、簡単な通訳ができるレベル

です。

なので、このレベルに達するには、1,500〜2,000時間ほどの学習が必要と予想されます。

流暢に話せるようになるまでの時間

中国語を自由自在に使いこなせるレベルにあたるのが中検1級。

1級は、

複雑な中国語・日本語の翻訳・通訳ができるレベル

であり、中国語全般における高度な運用能力が求められます。

そこから考えると、ペラペラになりたいなら少なくとも2,000時間の学習は必要ですね。

なお、ネイティブと同じ感覚で中国語を操るにはもっと多くの時間を要します。

おそらく5,000時間以上は費やさないと、ネイティブレベルにはたどり着けないでしょう。

【考察③】FSIのデータから考える

最後に、FSIが発表した言語習得に関するデータをもとに考察してみます。

FSIとは?

米国務省の新人職員に外国語研修を行っている機関。

約70年にわたり、何千人もの学生にさまざまな言語を教えてきた経験から、独自の実証データを得ている。

下記の図をご覧ください。

FSIのデータを元に作成
(参考記事:FSI Language Difficulty Ranking)

こちらは、英語を母語とする人が各言語習得に要するおよその期間・時間を表したものです。

調査対象者の条件

・1週間に外国語の授業を25時間受講
・毎日3〜4時間自習

学習時間の計算式
スクロールできます
授業時間自習時間合計
グループ①25時間×24週間=600時間3時間×24週間×7日=504時間1,104時間
グループ②25時間×30週間=750時間3時間×30週間×7日=630時間1,380時間
グループ③25時間×36週間=900時間3時間×36週間×7日=756時間1,656時間
グループ④25時間×44週間=1,100時間3時間×44週間×7日=924時間2,024時間
グループ⑤25時間×88週間=2,200時間3時間×88週間×7日=1,848時間4,048時間
※自習は毎日3時間と仮定

英語のネイティブスピーカーが中国語を習得するのに必要な時間は約4,000時間。
(上記の図の赤文字部分)

中国語は「文字」「文法」「発音」が英語と大きくかけ離れているため、最難関の言語の1つとして分類されています。

じゃあ、日本人にとってはどうなのかというと、

  • 文字:日本語も中国語も漢字を用いる
    (形は少し違う)
  • 文法:日本語と大きく異なる
  • 発音:日本語と大きく異なる
  • 文化:日本と異なる

ので、上の図で言うとグループ②かグループ③に属すると考えるのが妥当かなと。

つまり、日本人は1,380〜1,650時間の学習で中国語を習得できることになりますね。

ちなみに、ここでの「習得」とは、ヨーロッパ言語共通参照枠の「B2/C1」レベルに達することを意味します。

ヨーロッパ言語共通参照枠
(ケンブリッジ公式サイトの記事「International language atandars」より引用)

ペラペラとまではいきませんが、ビジネスで十分通用するレベル。自分の意見を難なく表現できるくらいのレベル感ですね。

まとめ

今回は「中国語を話せるようになるまでにかかる時間の目安」を3つの観点から考察しました。

考察内容をまとめると下記の通りです。

中国語習得にかかる時間の目安

  • 日常会話レベル:800〜1000時間程度
  • ビジネスレベル:1,500〜2,000時間程度
  • ペラペラ話せるレベル:2,000時間超
  • ネイティブレベル:5,000時間程度

中国語習得にかかる期間の目安

スクロールできます
1日1時間学習1日2時間学習1日3時間学習1日5時間学習
日常会話レベル2年〜3年1年〜1年半9ヶ月〜1年半年〜7ヶ月
ビジネスレベル3年〜5年2年〜3年1年半〜2年7ヶ月〜1年
ペラペラ話せるレベル5年〜3年〜2年〜1年〜
ネイティブレベル13年〜6・7年〜5年〜3年〜

学習者の上達スピードや学習環境、1日に費やせる学習時間によって多少変わりますが、目安としてはこんな感じかなと。

ぜひ目標設定の参考にしてみてくださいね。

最後まで読んでくれてありがとう!

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