・中国語は日本人にとって難しい言語なの?
・一体中国語の何がそんなに難しいの?
今回はこんな悩みにお答えするよ!
- 中国語が難しすぎると言われる3つの理由
- 日本人にとっての中国語の難易度
日本語と関わりの深い言葉「中国語」。
同じ漢字が使われているにもかかわらず(正確には少し違いますが)、ネット上では「中国語難しすぎる…」という言葉が飛び交っています。
そこで当記事では、中国語が難しいと言われる理由と、4つの視点から見た中国語の難易度をまとめてみました。
「中国語ってどれくらい難しいんだろう?」と疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
中国語が難しすぎると言われる理由
中国語の習得が難しいとされる理由は主に下記の3つです。
1つずつ深掘りしますね。
母音・子音の数が多い
中国語が難しい言語の1つであると言われる最大の理由は「発音」にあります。
中国語の母音・子音の数は極めて多く、母音は36種類、子音は21種類も存在します。
これらの組み合わせで作られる音の数は、なんと400以上。
しかも、日本語にはない発音も少なくないため、すべて習得するには膨大な時間がかかります。
実際、「圧倒的な数の発音」を目の前にして絶望する学習者は多いですね、、
覚えておきたい用語「ピンイン」
ピンインとは、中国語の発音(漢字の読み方)をアルファベットで表したもの。
ピンインは32種類のアルファベット(単母音 + 鼻母音(n/ng) + w + y + 子音)の組み合わせで表記されます。
声調が5種類もある
中国語の第一関門である「母音・子音(ピンイン)」をクリアすると、その先にはさらに高い壁が待ち構えています。
その大きな壁こそ、日本語にはない概念「声調」です。
声調とは音の高低(トーン)のことで、中国語にはこの「声調」が5つもあります。
このように、同じ発音の単語でも「声調」によって意味が変わります。
そのため、相手に正しく意味を伝えるには、各漢字の声調を1つずつ正確に覚えなければなりません。
私は4年以上中国語を学んでますが、いまだに「声調」を間違えまくります…
それくらい日本人にとって「声調」はとっつきにくく難しい概念なんですよね。
故事成語(成语)が多い
故事成語が多いのも中国語が難しい理由の1つ。
中国語には数えきれないほどの「故事成語」があり、中国人は日常会話でもよくこれらを使います。
故事成語の例
- 有志者事竟成
(志さえあれば最後には必ず成功する) - 居安思危
(備えあれば憂いなし) - 吃一堑长一智
(失敗すれば1つ賢くなる)
ネイティブと対等に会話できるようになるには、故事成語の暗記が欠かせません。
正直、中国語の基礎語彙を覚えるのはそんなに苦労しませんが、故事成語に関しては超大変です。
上級レベルを目指す方にとっては、中国語は死ぬほど難しい言語と言えるでしょう。
日本人にとっての中国語の難易度【英語との比較】
ここからは、日本人にとっての中国語の難易度を、
の4つの項目で英語と比較しながら考えていきます。
単語(語彙)
中国語の難易度:
英語の難易度:
英語よりも単語(語彙)を覚えるのはずっと楽です。
というのも、
- 中国語の漢字の約30%は日本語と意味が同じ
- 漢字から意味を推測しやすい
から。
突然ですが問題です。下記の5つの中国語はそれぞれどんな意味を表すでしょう?
「(1)椅子」「(2)图书馆」「(3)数学」
「(4)钱包」「(5)手机」
10秒ほど考えてみてください。
(ヒント①:(4) 钱:銭(お金) / 包:バッグ)
(ヒント②:(5) 机:機械)
では答えを発表します。
(1) 椅子:椅子
(2) 图书馆:図書館
(3) 数学:数学
(4) 钱包:財布
(5) 手机:携帯・スマホ
(1)〜(3)は一発でわかりましたよね。(4)(5)の意味は、おそらくヒントを見ればわかったはずです。
中国語はアルファベットが使われている英語と違って、漢字を見るだけである程度意味を予測できます。
普段から漢字に慣れ親しんでいる私たち日本人は、他の国の学習者に比べて有利な状態で学習を進められますよ。
リーディング
中国語の難易度:
英語の難易度:
上記と同じ理由で、中国語のリーディングの難易度もそんなに高くないです。
以下の文をご覧ください。
意味
今日マクドナルドに行ったんだけど、突然あることを思い出した。
ずっと前に茶色の服を着てここに来た時、子どもが僕を指してこう言った。
”あの服、うんこみたい!”
思い出したくなかった。時間を10秒ほど無駄にしてしまったじゃないか。くそったれ!
どうですか?たぶん、ところどころ意味がわかった箇所があるはず。
それだけ中国語の文章は日本人にとって理解しやすい文なんです。
ただ、ご覧のとおり、中国語の文章には「ひらがな」「カタカナ」が一切ありません。
慣れないうちは、漢字のみで書かれた長めの文章を読むのは結構大変です。
視覚的にも硬く、圧迫感もあるのですぐに目や脳が疲れますね、、
文法
中国語の難易度:
英語の難易度:
次に「文法」の難易度を考えてみます。
結論から言うと、中国語の文法は英語ほど複雑ではありません。
その理由の1つとして、「時制」の概念がないことが挙げられます。
英語は「現在形」「過去形」「現在完了形」などで動詞の形が変化しますが、中国語では常に一定です。
現在でも過去でも全く一緒。わずらわしい活用を一切覚える必要がないため、その点は楽ちんですね。
英語 | 中国語 | |
---|---|---|
現在形 | I eat breakfast. | 我吃早饭 |
過去形 | I ate breakfast. | 我吃早饭了 |
現在完了形 | I have eaten breakfast. | 我吃早饭了 |
また、
- 人称によって動詞の形が変わらない
- 疑問文で語順が変わらない
点も学習者にとっては嬉しいポイントです。
動詞のsの有無や疑問文の語順に悩んだことがある人にとっては、学習が楽に感じられるでしょう。
中には難しい概念も…
とはいえ、もちろん日本語にはない概念、理解しづらいポイントはいくつかあります。
余裕で習得できるというわけではないから、そこは勘違いしないでね!
発音
中国語の難易度:
英語の難易度:
すでに上記でお伝えしたとおり、中国語の発音は激ムズです。
感覚としては太鼓の達人の「鬼レベル」くらい。
英語の発音も難易度が高い方ですが、「400を超える発音」と「5種類の声調」がある中国語に比べたらまだマシですね。
まとめ
今回の記事では、「中国語が難しい言語である理由」と「日本人にとっての中国語の難易度」を解説しました。
最後に内容をおさらいしましょう。
中国語が難しいと言われる理由
- 母音・子音の数が多い
(母音36種類 / 子音21種類) - 声調が5種類もある
- 故事成語が多い
中国語の難易度
- 単語(語彙):
- リーディング:
- 文法:
- 発音:
今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとう!
「中国語を習得するまでにかかる時間の目安」は下記の記事でお伝えしています。
よければあわせてご覧ください。
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