こんにちは、Pandaです。
今回紹介する内容は、中国語特有の文型の1つ「テーマ文(主題文)」の役割と構造について。
「テーマ文」を上手に扱えるようになると、ネイティブっぽさが一段と増します。
これを機に、テーマ文の使い方に慣れて、中国人らしい表現を手に入れましょう。
テーマ文(主題文)の役割と構造
テーマ文(主題文)とは、話のテーマを先に提示してから、その後にテーマの内容を伝える文。
「〇〇はね。〜なんだ。」のように、特定の人・事物を強調し、聞き手の注意を引く際によく使います。
テーマ文の語順
形容詞文:テーマ + 主語 + 副詞 + 形容詞
動詞文:目的語 (対象) + 主語 + 動詞 + 〜
形容詞文では文頭に「話のテーマ」を加え、動詞文では「目的語」を文頭におけばテーマ文となります。
下記にて「形容詞文」と「動詞文」の2つの文型にわけて、テーマ文をいくつか紹介しますね。
テーマ文の例(形容詞文)
通常の形容詞文は基本的に「主語」「副詞」「形容詞」の3つから構成されています。
例1)今天很热。
jīntiān hěn rè.
(今日は暑い)
例2)她太漂亮了。
tā tài piàoliang le.
(彼女はとても綺麗だ)
普通の形容詞文は、ただ主語(人や事物)を評価・描写しているにすぎません。
例1)では「今日」という日の気温を説明。例2)は「彼女」の外見(容貌)に対して評価を下しています。
「〇〇はね。」と何かのテーマをもとに会話を展開したいときは、主語の前(文の先頭)に「話のテーマ」を添えます。
例3)我身体很健康。
wǒ shēntǐ hěn jiànkāng.
(私の体は健康だ)
まず聞き手の意識を「私」に向かせて、それから「私がどうしたのか?」を「身体很健康」で説明。
例4)名古屋夏天很热。
mínggǔwū xiàtiān hěn rè.
(名古屋の夏は暑い。)
聞き手に「名古屋」をイメージさせてから、名古屋がどうなのか?の説明をうしろで展開。
ちなみに、例4)の「名古屋」のあとに「的」をつけて、
例5)名古屋的夏天很热。
にすると、普通の形容詞文になります。
例4と例5にはどんな違いがあるの?
例4)は、「名古屋」にスポットライトを当てて「夏は暑いんだ」と言っているのに対し、例5)は、淡々と「名古屋の夏は暑い」と述べているイメージ。
若干ニュアンスが異なりますよね。
日常会話ではどちらを使ってもOKだよ!
あまり深く考えずにパッと浮かんだ方を使ってみてね!
テーマ文の例(動詞文)
通常の動詞文の語順は「主語 → 動詞 → 目的語 (対象)」の順。
例6)我好想去中国。
wǒ hǎo xiǎng qù zhōngguó.
(中国に行きたい)
例7)我每天至少学习一个小时英语。
wǒ měitiān zhìshǎo xuéxí yīgè xiǎoshí yīngyǔ.
(毎日少なくとも1時間は英語を勉強している)
例6)例7)ともに、特定の人や事物を強調せずに、単に気持ちや事実を述べているだけ。
話のテーマを提示して、内容を続けたい場合は、動詞のうしろにある目的語を主語の前(文頭)に持ってきます。
例8)中国的新闻我根本不看。
zhōngguó de xīnwén wǒ gēnběn bú kàn.
例9)这句话的意思你知道吗?
zhè jù huà de yìsi nǐ zhīdào ma?
(この言葉の意味、知ってる?)
例8も例9も、話のテーマを最初に伝えたあとに「それがどうなのか?」を続けてますよね。
テーマ文を使う際の注意点
テーマ文を使う際は、注意すべき点が1つあります。
それは、原則として「特定の人・事物」しか文の先頭に持ってこれないということ。
例えば、
例8-1)这个电影我看了。
(この映画を見た)
例8-2)一个电影我看了。
(映画を1本みた)
例8-1)は「这个电影(この映画)」と特定の映画を指しているのでOKですが、例8-2)は「一个电影(1本の映画)」と不特定の映画を指しているのでNGです。
文頭に「特定の人・事物」しかおけない理由は、中国語が持つクセの1つに、
旧情報(互いにわかっている情報)は動詞の前におく
新情報(はじめて話題に出す情報 / 聞き手が知らない情報)は動詞の後ろにおく
というものがあるから。
「这个电影(この映画)」は明らかに、話し手・聞き手ともに「どの映画なのか」把握してますよね?
対して「一个电影(1本の映画)」は、話し手がはじめて話題に引っ張りこんだもの。
そのため、「这个电影」のみテーマ文で使えるというわけです。
指示代名詞「这个/那个など」がついているもの、固有名詞・総称、修飾語なら文頭におけるよ!
まとめ
今回は「テーマを含む文」の役割と構造を解説しました。
最後にもう一度おさらいしましょう。
テーマ文とは?
話のテーマを先に提示してから、その後にテーマの内容を述べる文。
テーマ文の役割
特定の人・事物を強調して、聞き手の意識をそれらに向かせる
テーマ文の語順
形容詞文:テーマ + 主語 + 副詞 + 形容詞
動詞文:目的語 (対象) + 主語 + 動詞 + 〜
今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとう!
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