中国語の連動文・兼語文の作り方・使い方がいまいちよくわかんない…
今回はこんな悩みにお答えするよ!
- 連動文・兼語文の作り方・使い方
- 連動文と複文「A然后B」の違い
- 連動文と兼語文の違い
今回の記事では、中国語の「連動文」と「兼語文」の特徴・使い方をわかりやすくまとめました。
2つの文の違いもあわせて解説しているので、ぜひ読みこんでもらえればなと思います。
連動文とは?
連動文とは、2つ以上の動作が短期間のうちに連続して起きることを表す文です。
連動文は「動作を表す動詞文」でのみ使います。
連動文の作り方
連動文の文型は下記の通りです。
文型:主語 +「動作1(動詞+目的語)」+「動作2(動詞+目的語)」+ 〜
意味:(動作1)して(動作2)をする
※目的語は文によって省略されることがあります。
例文を見てみましょう。
例1)我去超市买东西。
wǒ qù chāoshì mǎi dōngxī.
(スーパーに行って買い物する)
例2)我去咖啡店喝红茶。
wǒ qù kāfēi diàn hē hóngchá.
(カフェに行って紅茶を飲む)
例1)では「去超市(スーパーに行く)」と「买东西(買い物する)」の2つの動作が並んでいますよね。
ちなみに動作は3つ・4つでもOK。動作の数に制限はありません。
例3)我去朋友家吃晚饭,玩游戏。
wǒ qù péngyǒu jiā chī wǎnfàn, wán yóuxì.
(友達の家に行き、晩ご飯を食べてからその後ゲームをする)
実際は動作が2つのパターンが多いよ!
連動文を作るコツ
動詞が複数あると、順番に困りそう…
安心してください。あることを意識するだけで、動詞の順番に迷うことなく連動文を作れます。
連動文を作るコツは、動作が起きる(起きた)順番に並べること。
実はネイティブは「時系列に沿って、動作が起きた順に物事を伝える」という発想に基づき、中国語を話しています。
上記の例3)を見てください。
去朋友家(友達の家に行く)→ 吃晚饭(晩ご飯を食べる) → 玩游戏(ゲームをする)
と動作順に「動詞フレーズ」が並んでますよね。
伝える動作が多い時は、動作の順番に着目すれば、スムーズに文を作れるよ!
連動文と複文「A然后B」の違い
連動文と複文「A然后B」は、どちらも「2つの動作を行う」ことを表します。
では、この2つの文にはどんな違いがあるのでしょうか?
結論から言うと、下記の違いがあります。
- 連動文:2つの動作が連続して行われることを表す
- 複文「A然后B」:2つの動作の前後関係を表す
連動文
連動文は、ある動作が終わればすぐに別の動作を行うことを示します。
なので、2つの動作に連続性がある場合にのみ使えます。
例4)我去超市买东西。
→スーパーに行って買い物する
イメージとしては2つの動作が線でつながっている感じですね。
複文「A然后B」
一方で、複文「A然后B」は2つの動作の前後関係を表します。
2つの動作がどれくらいの間隔で起きるのかについては言及していません。
なので、すぐに別の動作を行わない場合にも使えますよ。
例5)我泡个澡,然后晚上12点睡觉。
→ 風呂に入る。その後12時になったら寝る。
これで2つの文の違いはバッチリだね!
よく使われる連動文のパターン
連動文の特徴がわかったところで、次によく使われるパターンを見ていきましょう。
- 〜に来て/行って〜する
- 〜で〜する
- 〜して食べる(飲む)
1つずつ紹介しますね。
〜に来て/行って〜する
1つ目は、「〜に来て/行って〜する」という意味の連動文。
(動作1)に「行く」「来る」が置かれる場合、別の動作をともなうことが多いです。
というのも、今いる場所とは別の場所で何かを行うには、必ず移動しなければいけませんからね。
例6)你来我家吃晚饭吧。
nǐ lái wǒjiā chī wǎnfàn ba.
(私の家で一緒に晩ご飯食べようよ)
なお、動作1の目的語が省略されると、「〜しに来る」「〜しに行く」の意味になりますよ。
例7)我来取会议的资料了。
wǒ lái ná huìyì de zīliào le.
(会議の資料を取りに来た)
例8)我去还图书馆的书。
wǒ qù huán túshū guǎn de shū.
(図書館の本を返しに行く)
〜で〜する
2つ目は、「〜で〜する」という意味の連動文。
(動作1)に「手段を表す動詞」が置かれる場合、うしろに他の動詞が付随し、同時に2つの動作が起きる様子を表します。
- 用(〜を使って)
- 坐(〜に乗って)
- 开(〜を運転して)
例9)我用耳机听音乐。
wǒ yòng ěrjī tīng yīnyuè.
(イヤホンで(を使って)音楽を聴く)
例10)我坐飞机去上海。
wǒ zuò fēijī qù shànghǎi.
(飛行機で(に乗って)上海に行く)
例11)我开车上班。
wǒ kāichē shàngbān.
(車で(を運転して)仕事に行く)
〜して食べる(飲む)
3つ目は、「〜して食べる(飲む)」という意味の連動文。
下記の動詞 +「吃(喝)」で、飲食時における一連の動作を表せます。
- 蘸(〜をつけて)
- 浇(〜をかけて)
- 放(〜を入れて)
例12)刺身蘸芥末吃。
cìshēn zhàn jièmò chī.
(刺身にわさびをつけて食べる)
例13)在蛋包饭上浇番茄酱吃。
zài dànbāofàn shàng jiāo fānqiéjiàng chī.
(オムライスにケチャップをかけて食べる)
例14)咖啡里放糖喝。
kāfēi lǐ fàng táng hē.
(コーヒーに砂糖を入れて飲む)
兼語文とは?
ここからはうってかわって「兼語文」のお話です。
兼語文とは、文の途中で主語が変わる文のこと。
兼語文も連動文と同じく、動作を表す動詞文でのみ使われます。
兼語文の作り方
兼語文の文型は下記の通りです。
文型:主語1 + 動作1(動詞) + 主語2 + 動作2(動詞+目的語) 〜
この文型を見て何かに気づきませんでしたか?
そうなんです。「使役文」の文型と全く一緒なんですよ。
「兼語文」と「使役文」の関係
「使役文」は「兼語文」の一種です。
ただ、使役文以外の文はほとんど使う機会がありません。
なので、当記事では「兼語文 = 使役文」として話を進めていきますね。
例文をいくつか紹介します。
例15)我让他做饭了。
wǒ ràng tā zuò fànle.
(私は彼に料理を作らせた)
例16)下次我请你吃饭。
xià cì wǒ qǐng nǐ chīfàn.
(今度ご馳走しますよ)
例17)老板叫我去出差的。
lǎobǎn jiào wǒ qù chūchāi de.
(社長が私を出張に行かせた)
使役文については下記の記事で解説してるよ!参考にしてみてね。
連動文・兼語文の共通点と異なる点
連動文と兼語文は似ている文型のため、混乱してしまいやすいです。
そこで、下記の2つの文を比較しながら、共通点と相違点を考えてみましょう。
「連動文」
例18)我去商场看电影。
wǒ qù shāngchǎng kàn diànyǐng.
(ショッピングモールに行って映画を見る)
「兼語文」
例19)我让他打了电话。
wǒ ràng tā dǎle diànhuà.
(彼に電話をかけさせた)
共通点
まずは「青文字」と「緑文字」に注目してみてください。
どちらの文も「動詞」が2つ使われていますよね。
「1つの文の中で複数の動作が起きている」という点では同じです。
相違点
次に「黒太字」を見てみてください。
連動文の主語は「我」だけですが、兼語文では「我」と「他」の2人が主語として機能しています。
つまり、連動文では動作主(動作の担い手)がずっと同じで、兼語文は途中で変わるというわけですね。
途中で「話し手の視点」が変わったら「兼語文」ってことだね!
まとめ
今回は「連動文」と「兼語文」の特徴・作り方に加え、使い方をそれぞれ解説しました。
最後におさらいしましょう。
連動文 | 兼語文 | |
---|---|---|
役割 | 2つ以上の動作が連続して 起きることを表す文 | 途中で文の主語が変わる文 (使役文) |
文型 | 主語 + 動作1 + 動作2 | 主語1 + 動作1 + 主語2 + 動作2 |
主語(動作主)の変化 | 変わらない | 変わる |
よく使われるパターン | ①去/来 〜 動詞 (〜に来て/行って〜する) ②用/坐/开 〜 動詞 (〜で〜する) ③蘸/浇/放 〜 動詞 (〜して食べる(飲む)) | ① 让 + 〜 (〜させる) ② 请 + 〜 (〜していただく) ③ 叫 + 〜 (〜させる) |
今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとう!
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