「看见」と「看到」ってどんな違いがあるのかな?
今回はこんな悩みにお答えするよ!
「看见」「看到」の違いがわからず、頭を抱えている方も少なくないはず。
そこで、実際に十数人の中国人に2つの単語の違いを聞き回りました。
今回の記事では、ネイティブに聞いてわかった「看见」「看到」のニュアンスの違いを4つの観点から解説します。
「看见」と「看到」をネイティブと同じ感覚で使えるようになりたい方はぜひご覧ください。
「看见」と「看到」の基本イメージ
「看见」と「看到」には「①〜が見える」「②〜を見る(〜が目に入る)」の2つの意味があります。
①のイメージはどちらもほぼ同じですが、②は若干異なります。
2つの単語のイメージの違いは、「看」の後ろにくっついている単語に注目すれば理解できますよ。
「看见」では結果補語「见」、「看到」では結果補語「到」がついていますよね。
それぞれの結果補語のイメージをまとめると、
- 「见」:何かを感じ取るイメージ
- 「到」:ある地点に到達するイメージ
こんな感じ。
そのため、「看见」と「看到」には、
- 看见:何かを見た結果、ある対象が存在していることに気づく
- 看到:見るという行為がある対象に到達する
このような違いがあります。
「看见」「看到」の細かいニュアンスの違い
上記の基本イメージを踏まえたうえで、次に「看见」「看到」の細かいニュアンスの違いを見ていきましょう。
今回比較する項目は下記の4つです。
(※青文字をクリックで該当箇所に飛べます)
1つずつ例文つきで解説しますね。
臨場感があるかどうか
看见 | 臨場感があまりない → ぼんやり見える → 実際に手で触れられない |
---|---|
看到 | 臨場感がある → はっきり見える → 実際に手で触れられる |
以下の例文をご覧ください。
①我昨天在电视上看见了那个人。
wǒ zuótiān zài diànshì shàng kànjiànle nàgè rén.
(昨日テレビでその人見たよ。)
②我上周在车站前看到了她。
wǒ shàng zhōu zài chēzhàn qián kàn dàole tā.
(先週駅前で彼女を見たよ)
①では、テレビの中にいる人をスクリーン越しで見てますよね。視界には入ってますが、実際にその人に触れたり話しかけたりすることはできません。
なので、臨場感に欠けるイメージの「看见」が使われています。
対して②は、実際に自分の目の前に彼女がいるシチュエーション。リアルの場で誰か・何かを見たときは「看到」を使いますよ。
対象が具体的か抽象的か
看见 | 具体的な人・ものに使う |
---|---|
看到 | 抽象的なことにも使える |
看见事物的本质。
tā suīrán hěn niánqīng, dànshì zǒng néng kànjiàn shìwù de běnzhí.
(彼はとても若いが、物事の本質を見抜くことができる)
看到事物的本质。
他虽然很年轻,但是总能「物事の本質」は抽象的なことなので、「看到」の方が自然です。
看见了一枝樱花。
wǒ yánzhe tā zhǐ de fāngxiàng kàn qù, kànjiànle yìzhī yīnghuā.
(彼が指す方向に沿ってみてみると、一本の桜が見えた)
看到了一枝樱花。
我沿着他指的方向看去,「一本の桜」は具体的なものなので、「看见」「看到」どちらでも使えます。
チラッと見るかじっと見るか
看见 | チラッと見る(一瞬だけ見る) |
---|---|
看到 | じっと見る(凝視する) |
①我上周在车站前看见了他。
wǒ shàng zhōu zài chēzhàn qián kànjiànle tā.
(先週駅前で彼を見かけたよ。)
②我上周在车站前看到了他。
①の文は「チラッと彼を見た(目に入った)」、②の文は「ガッツリ彼を見た」イメージです。
時間的な短さが感じられる時は「看见」、そうでない場合は「看到」を使うことが多いです。
感情や経験を伴っているか
看见 | 単に目に映ったものを見る |
---|---|
看到 | 感情や経験をともなう |
①我看见了一只猫。
wǒ kànjiàn le yì zhī māo.
(一匹の猫を見かけました)
②我看到了一本好书。
wǒ kàn dàole yì běn hǎo shū.
(いい本を見つけました)
①は単純に猫を見かけただけで、「可愛い〜。」などの感情は伴っていません。
一方で②は、話し手の感情(「まさかこんな素敵な本に出会うとは!」みたいな感動)」が含まれています。
まとめ
今回は「看到」「看见」のニュアンスの違いを解説しました。
最後おさらいしましょう。
看见 | 看到 | |
---|---|---|
基本イメージ | 何かを見た結果、感じ取る | 見るという行為がある対象に到達する |
ニュアンスの違い | ①臨場感があまりない (ぼんやり見える) (手で触れられない) ②具体的な人・ものに使う ③チラッと見る ④単に目に映ったものを見る | ①臨場感がある (はっきり見える) (手で触れられる) ②抽象的なことにも使う ③じっと見る ④感情や経験がともなう |
イメージ・ニュアンスともに少し違いますが、会話ではどちらを使っても大丈夫です。
普通に意味は通じる(というか、ネイティブはあまり違いを気にしてない)ので、そこまで深く考える必要はないですよ。
どちらか1つを選んで使ってみてね!
コメント