中国語の文を作る時、いつも何をどこにおけばいいのか迷っちゃう… もっとスムーズに文を作れるようになりたい。
今回はこんな悩みにお答えするよ!
中国語を書くときや話すときに、語順に悩んだ経験がある方は少なくないはず。
いくら単語・フレーズを覚えても、語順の理解があいまいだと、違和感のある文章になってしまいます。
そこで、今回の記事では、中国語の基本的な語順ルールを「三大文型」にわけて解説しました。
語順をマスターして、文法的に正しい文を作れるようになりたい方はぜひ最後までご覧ください。
三大文型については下記の記事で解説してるよ!
名詞文の語順ルール
まずは「名詞文」の語順からみていきましょう。
名詞文の語順は「主語 + 副詞 + 是 + 説明語句(名詞)+ 語気助詞」です。
副詞(都 / 也など)は「是」の前につけ、語気助詞(吗 / 吧 / 了など)は文末におきます。
「是」が省略される文では、副詞は「説明語句」の前にくっつきます。
例文をいくつか紹介しますね。
例)我们都是日本人。
wǒmen dōu shì rìběn rén.
(私たちはみんな日本人だよ)
例)你是大学生吧。
nǐ shì dàxuéshēng ba.
(君、大学生でしょ)
例)我 (是) 二十九岁了。
wǒ (shì) èrshíjiǔ suìle.
(29歳になった(29歳だよ))
例)已经 (是) 春天了。
yǐjīng (shì) chūntiān le.
(春が来た)
説明語句に「名詞フレーズ」がくるパターン
「是」のあと(説明語句)には「名詞」に加え、「名詞フレーズ」をおくこともできます。
「〜 + 的 + 名詞」からなるフレーズのこと。
名詞文で用いる「名詞フレーズ」には下記の3種類がありますよ。
- 名詞 + 的 + 名詞
- 形容詞 + 的 + 名詞
- 動詞 + 的 + 名詞
1つずつ例文をみてみましょう。
①名詞 + 的 + 名詞
例)这是我的女朋友。
zhè shì wǒ de nǚ péngyǒu.
(この人が私の彼女)
②形容詞 + 的 + 名詞
例)他是很礼貌的人。
tā shì hěn lǐmào de rén.
(彼はすごく礼儀正しい人だよ)
③動詞 + 的 + 名詞
例)这是我写的论文。
zhè shì wǒ xiě dì lùnwén.
(これ、私が書いた論文。)
形容詞文の語順ルール
続いて、形容詞文の語順を見ていきましょう。
副詞は「形容詞」の前にくっつけて、語気助詞は文末におきます。
例)今天很热。
jīntiān hěn rè.
(今日暑いな)
例)他很幽默和开朗的人。
tā hěn yōumò hé kāilǎng de rén.
(彼はユニークで気さくな人だよ)
例)濑户内海的风景好漂亮啊。
lài hù nèihǎi de fēngjǐng hǎo piàoliang a.
(瀬戸内海の景色はとても綺麗だね)
形容詞文では「很」が必要?
上記の例文のうち、上2つは副詞「很」を含んでますよね。
「很」は本来「とても〜だ」という程度を表す副詞ですが、形容詞文で使われる場合は特に意味を持ちません。
では、どうして「很」がついているのか?
その理由は、下記の2つの例文の違いに注目すれば理解できます。
① 今天很热。
(今日は暑い)
② 今天热。
(今日は暑い。(他の日に比べて))
①は単に「暑い」と述べているのに対し、②は「他の日」や「例年」と比べて暑いと言っています。
つまり「很」がなければ、比較のニュアンスを含む文になるということ。
中国語では、「很」があるかないかで意味が大きく変わってきます。
単に事実を述べたいときは、必ず形容詞の前に「很」を置く必要があるので、つけ忘れないように気をつけましょう。
副詞「很」の役割・使い方は下記の記事で解説してるよ!
形容詞文で程度を強調したい場合
とはいえ、形容詞文で「とても〜だ」などと程度を強調したいときもありますよね?
そんな時は「ほかの程度副詞」を使いましょう。
- 非常:(非常に〜だ)
- 太〜了:(非常に〜だ)
- 超级〜:(超〜だ)
- 好〜:(とても〜だ)
- 真(的)〜:(本当に〜だ)
- 特别〜:(とても〜だ)
これらの副詞は形容詞文でよく使うから、必ず覚えておいてね!
動詞文の語順ルール
最後に動詞文の語順ルールを紹介します。
(※画像をタップで拡大できます)
動詞文は数多くの品詞で構成されているため、なかなか一筋縄ではいきません。
毎日中国語の文章を読んだり、実際に自分で文章を作ったりすることで、徐々に慣れていくものです。
自分のペースで少しずつ語順を覚えていきましょう。
ここでは品詞ごとに分解して、それぞれの役割と、どの位置に配置されるのかを見ていこう!
時間詞の役割と位置
時間詞とは、文字通り「時間を表す言葉」です。
時間詞の例
単語 | 意味 | |
---|---|---|
時間帯を表す | 早上 (zǎoshang) 下午 (xiàwǔ) 晚上 (wǎnshàng) | 朝(午前) 昼(午後) 夜 |
日を表す | 今天 (jīntiān) 昨天 (zuótiān) 前天 (qiántiān) 明天 (míngtiān) 后天 (hòutiān) | 今日 昨日 おととい 明日 あさって |
週を表す | 上周 (shàng zhōu) 这周 (zhè zhōu) 下周 (xià zhōu) | 先週 今週 来週 |
月を表す | 上个月 (shàng ge yuè) 这个月 (zhè ge yuè) 下个月 (xià ge yuè) | 先月 今月 来月 |
年を表す | 今年 (jīnnián) 去年 (qùnián) 明年 (míngnián) | 今年 去年 来年 |
時間詞の位置
時間詞は「主語」の前後におきます。位置はどちらでもOKなので、好きな方においてください。
例)我今天去公园。
wǒ jīntiān qù gōngyuán..
(私は今日公園に行く)
例)明年我打算去中国。
míngnián wǒ dǎsuàn qù zhōngguó.
(来年中国に行くつもりだ)
助動詞の役割と位置
助動詞とは、動詞が本来持つ意味を変えたり、意味を加えたりする言葉です。
- 可能を表す助動詞
(会 / 能 / 可以) - 義務を表す助動詞
(要 / 得 / 应该) - 願望を表す助動詞
(想 / 要)
助動詞の位置
助動詞は動詞の前におきます。
ただ、文中にこの後紹介する「前置詞」があれば、前置詞の前につけることが多いです。
例)我会说中文一点儿。
wǒ huì shuō zhōngwén yīdiǎn er
(私は中国語が少し話せます)
例)我要睡觉。
wǒ yào shuìjiào.
(もう寝ます)
各助動詞のイメージ・使い方は下記で解説してるよ!
介詞(前置詞)の役割と位置
介詞とは「名詞の前後に置かれる」言葉のことです。
介詞には「前置詞」と「後置詞」の2つがありますが、中国語には「前置詞」しかないので「介詞 = 前置詞」と覚えておけばOK。
※ 当サイトでは呼び方を「前置詞」で統一しています。
- 在(〜で / 〜に)
- 跟(〜に(ついていく) / 〜と)
- 从(〜から)
- 到(〜まで)
- 对(〜に対して)
前置詞は単体で用いることはなく、必ず名詞とセットで使いますよ。
- 在中国(中国で / 中国に)
- 从大阪到东京(大阪から東京まで)
- 对你(あなたに対して)
前置詞の位置
前置詞は基本的に「動詞」の前におきます。
ただ、中には動詞のあとにおく前置詞もありますよ。
前置詞 → 動詞の例
例)我现在在咖啡厅读书。
wǒ xiànzài zài kāfēi tīng dúshū.
(今カフェで勉強しています)
例)我有想跟你说件事。
wǒ yǒu xiǎng gēn nǐ shuō jiàn shì.
(あなたに言いたいことがある)
助動詞「想」は前置詞の前におかれてるね!
動詞 → 前置詞の例
例)我住在东京。
wǒ zhù zài dōngjīng.
(東京に住んでいます)
例)我每天睡到八点。
wǒ měitiān shuì dào bā diǎn.
(毎日8時まで寝ています)
\ 前置詞の種類・使い方はこちらで解説してます/
副詞の役割と位置
副詞とは、名詞以外の要素(形容詞/動詞/副詞/フレーズ)を修飾する言葉です。
- 程度を表す副詞:很 / 非常 / 太 / 有点
- 同類を表す副詞:也 / 都
- 否定を表す副詞:不 / 没
- 時間的な早さ・遅さを表す副詞:就・才
副詞の位置
副詞は、一般的に主語のうしろ(上図の副詞2)、または動詞の前(上図の副詞3)に置かれます。
主語のあとにくるパターン
例)我也想看电影。
wǒ yě xiǎng kàn diànyǐng.
(私も映画を見たい)
→ 副詞「也」が主語「我」のうしろに置かれている
動詞の前にくるパターン
例)他从晚上才开始写论文。
tā cóng wǎnshàng cái kāishǐ xiě lùnwén.
(彼は夜になってやっと論文を書き始めた)
→ 副詞「才」が動詞「开始」の前に置かれている
ただ、副詞によっては、主語の前におかれるもの(上記の図の副詞1)もありますよ。
くわしくは下記の記事で解説してるから、参考にしてみてね!
アスペクト助詞の役割と位置
アスペクト助詞とは「動作の段階を表す」言葉です。
- 了(完了を表す)
- 过(経験を表す)
- 着(動作・状態の持続を表す)
アスペクト助詞の位置
アスペクト助詞は動詞の直後におきます。
例)我今天去了咖啡店。
wǒ jīntiān qùle kāfēi diàn.
(今日カフェに行った)
例)我去过中国一趟。
wǒ qùguò zhōngguó yí tàng.
(中国に一回行ったことがある)
アスペクト助詞の使い方を学びたい方向けの記事
量詞の役割と位置
量詞とは、人や事物、動作の回数を数える言葉です。
人・事物を数える単語は「名量詞」、動作の回数を数える単語は「動量詞」と呼びます。
- 个(人やもの・抽象的なことを数える)
- 本(書物・雑誌を数える)
- 张(平らなイメージのものを数える)
- 次(〜回)
- 遍(動作の始めから終わりまでを1回として数える)
- 趟(往復の回数を数える)
量詞の位置
名量詞は「目的語(名詞)」の前、動量詞は「動詞」のあとにおきます。
名量詞の例
例)我买了一个苹果。
wǒ mǎile yígè píngguǒ.
(リンゴを1個買った)
例)我今天喝了三杯咖啡。
wǒ jīntiān hēle sān bēi kāfēi.
(今日はコーヒーを3杯飲んだ)
動量詞の例
例)我看了一遍铃芽之旅。
wǒ kànle yíbiàn líng yá zhī lǚ.
(すずめの戸締りを1回見た)
例)我吃过一次西红柿鸡蛋。
wǒ chīguò yícì xīhóngshì jīdàn.
(チキンのトマト煮を1度食べたことがある)
\ 量詞の種類・使い方はこちらをチェック!/
語気助詞の役割と位置
語気助詞とは、疑問を表したり、口調をやわらげたりする言葉です。
- 吗 / 吧 / 呢 / 呀 / 了など
語気助詞の位置
語気助詞は文末におきます。
語気助詞は楽勝だね!
まとめ
今回は、中国語の「基本語順」を三大文型にわけて解説しました。
最後にもう一度おさらいしましょう。
今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとう!
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